マンション建設予定地の南西角地に、世田谷区指定の文化財「半田塚」があります。これは古くからこの地に住んだ豪族を祀ったもので、地域の有志住民が建立した塚。現在の所有者は世田谷区、名義上の管理者は世田谷区教育委員会、そして教育委員会から実質的な管理を委託されているのは「松原地蔵保存会」の皆さんです。
「保存会」の皆さんは、ボランティアで定期的に清掃・水遣り・供花などの活動を行っています。
平成18年3月23日の午前中、半田塚の松の枝の伐採が突然始まりました。驚いた近隣住民が作業員に中止を求めても、「許可は取っている」と言って松の幹を傷つけながらの工事を止めませんでした。

◎誰が枝を切っていいと言ったのか?
工事の現場監督(間組)は、当初は松を切らずに作業できると
判断していたのですが、地面に長い杭を打ち込むためには
枝を切らなければできないと作業当日になって気付きました。
そこで三菱地所の責任者に連絡したところ、
「教育委員会の許可を取ればいい」
と言われたので、
現場監督から朝一番で教育委員会文化財係のO氏に電話しました。
教育委員会のO氏は現状を確認することなく
「境界線からはみ出た部分に関しては切ってもいい」
と電話口で許可しました。
そこで現場監督は作業員に枝を切るように指示。
作業員は境界線からはみ出た部分だけでなく、
次々に枝を根元から伐採しました。
本来は管理人である「地蔵保存会」に連絡すべきでしたが、
作業を急いだためか、一切連絡をしていません。

切り落とした大枝を処分している作業員。
この作業は敷地の一番奥でヒッソリと行われました。
◎判断ミスや確認不足が重なったせいで、松が犠牲に
・松の枝が作業に支障があると見抜けなかった現場監督の判断ミス
・この作業を延期すると、工事が3日間中断してしまうという
間組の自己中心的な理由・現場監督の段取りの悪さ
・半田塚を「地蔵保存会」が管理していることを調べなかった
三菱地所のいい加減さ
・「工事の進行を妨げてはいけない」と、すぐに伐採の許可を
出して立会いもしなかった教育委員会O氏の怠慢
・枝を払った後に防腐処理などをしない間組の無責任
自分のものでもないのに、勝手に松を傷つけておいて
「許可は取った」「枯れたら植え替えればいい」と
開き直る三菱地所の態度は、地蔵保存会の皆さんを
大変怒らせました。
ご存知の通り、松は一度枝を切ってしまうと、再生しません。
樹木についての知識がない工事作業員が、無神経に行った伐採で
この松は現在立ち枯れの状態です。
その後、世田谷区は教育委員会の怠慢を認めて、
区長自らが保存会の会長宅に謝罪に訪れました。
しかし、これほどの大問題になったのは業者の認識の甘さが発端です。
このマンションの広告の中では、「歴史が薫る」
「街の風土との調和を図る」などのうたい文句を
並べていますが、自己矛盾に気付いて欲しいものです。
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千葉でも悪質な住宅業者による類似事件がありました。
樹齢300年「ご神木」伐採 千葉でトラブル
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news001.htm
千葉市稲毛区宮野木町の神社「甲大神(かぶとおおかみ)」の敷地内にある、樹齢300年近い「ご神木」を含む樹木が昨年12月、隣接地で住宅販売を手がける業者によって誤って伐採され、神社側と業者の間でトラブルになっている。業者は神社側に謝罪し、代わりの木を植えることを申し出たが、伐採された中に千葉市指定の保存樹木2本などが含まれていたこともあって神社側はこれを受け入れず、千葉北署に器物損壊容疑などで被害届を提出する事態…読売新聞
「パークハウス世田谷松原」 建設反対の会